
「キッチンリフォームではどのくらいの費用がかかるかわからない」
「キッチンリフォームでかかる費用をできるだけ抑えたい」
そうお悩みではありませんか?
キッチンリフォームでは、検討するべき点がいくつかあり、いざ見積もりを取ってみると予想以上に高くなるなんてことも実際に起こり得ます。
そこでこの記事ではキッチンリフォームでかかる費用の相場はどのくらいなのか、費用を抑えるためにどんなことができるか、工事前に注意するべき点は何かについてお伝えします。この記事を読めば、キッチンリフォームで予算通りに工事し、失敗しないキッチンリフォームの方法がわかりますよ。
キッチン・台所の種類とリフォーム費用相場
キッチンと一口に言っても、その形状にはいくつか種類があります。その種類によって、リフォームにかかる費用の相場も変わってきますよ。
キッチンの種類は大まかに以下の種類に分けられます。
・I型キッチン
・L型キッチン
・対面型キッチン
これらのうちどの種類のキッチンを採用するとどのくらい費用が変わるのか、次で具体的に見ていきましょう。
I型キッチンの特徴と費用相場
I型キッチンとは、その名前の通りIの字の形になったキッチンのこと。キッチンとしては最も一般的な形のため、選べる種類が最も多いキッチンです。
キッチン間取りの中でも、最もスペースを取らないため、それほど部屋が広くない場合でも部屋を圧迫せずにキッチンを利用できます。また工事費用やキッチン本体の値段もキッチンの形状の中では最も安価です。
ただし動線が長くなりやすく、複数人で作業するとお互いの邪魔になりやすいことがデメリット。
価格の相場としてはシンプルなもので50〜80万、高価なキッチンを採用すると、120万程度かかるのが一般的です。
L型キッチンの特徴と費用相場
L型キッチンは名前の通りL字形状のキッチンです。I型と比べると、動線が短くなり、キッチンでの作業効率がI型よりも良くなります。
そのため、キッチンの動線を効率化したい人におすすめです。ただ、コーナー部分に何を置くかしっかり決めておかないと、デッドスペースになりやすい点には注意しましょう。
価格としては、安いもので65万〜90万円、高いものだと85万〜130万円程度が相場です。
対面型キッチンの特徴と費用相場
対面型キッチン本体を壁側ではなくリビング側に向いたキッチンのことで、最近採用されることが多くなっているキッチンです。キッチンから全体を見渡せるため、家族とコミュニケーションが取りやすく見た目にもおしゃれな印象を与えます。
ただし、他のキッチンタイプと比較すると設置するのに多くのスペースが必要です。またキッチンの位置をずらすことで、配管の取り回しが必要になることがあり、工事費用が別途かかってしまうこともあります。
費用の相場としては、安いもので70万〜100万円、高いもので90万円〜160万円程度かかります。
リフォーム費用が高くなりやすいケースの具体例3個
「リフォーム費用が思ったより高くなってしまった」
「気がついたら費用が高額になっていた」
キッチンのリフォームは普段することもないため、そんな事態に直面してしまうことも珍しくありません。
事態を回避するためには、リフォーム費用がかさみやすい要因を知っておくことが大切です。具体的には以下のような例があります。
・キッチン本体のグレードが高い場合
・オプションが増えてしまった場合
・配置や仕様を変えることで追加工事が必要な場合
ではそれぞれの事例について具体的に紹介します。
①キッチン本体のグレードが高い場合
キッチン本体のグレードが高い場合、費用が増えてしまいやすいです。具体的には以下の点が費用に大きく関わります。
・扉面材のグレード
・ワークトップのグレード
・シンクのグレード
これらの中でも特に大きいのが、扉面材です。扉面材は化粧シートで施工されているものであれば安価ですが、塗装をかけて仕上げているものの場合、費用が高額になりやすく10万円以上価格差が出ることは珍しくありません。
②オプションが増えてしまった場合
近年のキッチン周りの設備では便利な機能がどんどん増えており、オプションが増えてしまいがちな傾向にあります。
・ガスコンロのグレード
・レンジフードのグレード
・水栓
・食洗機を採用するかどうか
・収納戸棚はどうするか
キッチンを新調するとき、なかなかない機会ですし、あれもこれも採用したくなる気持ちは誰しもあるものです。費用を抑えたいのであれば、その気持ちをぐっと抑え、本当に必要なのかどうか、一度よく考えると良いでしょう。
③配置や仕様を変えることで追加工事が必要な場合
キッチンの配置や仕様を変えることで追加工事が必要になる場合があります。具体的には以下のような事例があるでしょう。
・I型からL型に変えた際、水栓の位置が変わり配管工事が必要になった
・ガスコンロからIHに変えた結果電気工事が必要になった
・キッチンの位置を動かすため、床や壁の工事が必要になってしまった
これらの事例は珍しくありません。間取りを変更するとこのような付帯工事が増え、内容によっては20万円以上かかるケースも少なからずあります。費用を必要以上にあげたくないのであれば、間取りは極力動かさない、または動かすとしても最小限にするのが良いでしょう。
リフォーム費用を安く抑えるコツ3個
リフォーム工事はそう頻繁にすることがないため、そのポイントを知らないと費用がかさんでしまいがちです。
「リフォームにかかる費用をできるだけ安く抑えたい」
そうお考えの人も少なくないかと思います。
そこでここではリフォーム費用を安く抑えるためのコツを3つ紹介します。
①キッチンの位置を変えない
キッチンリフォームで費用を抑えるコツは、キッチンの位置を変えないことです。既存のキッチンから使い勝手を良くしたいと思うとL型キッチンや対面型キッチンに魅力を感じてしまいがちです。
しかし、キッチンの位置を変えてしまうことで、キッチン周り以外の部分で工事が必要になり、費用がかさんでしまいます。なぜならキッチンの位置を変えることで、配管工事や床や壁の張替え工事が必要になってしまうからです。
その場合追加工事にかかる費用が大きくなり、20万円を超えるケースもあるため、コストを抑えるのが難しくなります。
コストを抑えたいなら以下の点を変えないようにしましょう。
・キッチンの形状
・キッチンの横幅
・水栓の位置
・コンロと換気扇の位置
これらの位置が変わると、その部位に関わる追加工事が必ず発生します。キッチンリフォーム費用を安く抑えたいのであれば、これらの位置を変えないことがおすすめです。
②キッチンのグレードを下げる
キッチンリフォームの費用の大部分はキッチンのグレードで決まります。特にキッチンの位置を全く変えない場合、キッチンの取り付けそのものにかかる工事はキッチン本体の価格と比べると微々たるものです。
具体的には以下の点について確認しましょう。
・キッチン扉の面材のグレードは高くないか
・キッチンワークトップの仕様は高くなっていないか
・コンロや水栓でグレードの高いものを入れていないか
・食洗機を採用していないか
値段を安く抑えたいなら、これらのグレードを今より下げられないか、その機能は本当に必要なのかどうか、検討してみると良いでしょう。
③アウトレット品を使用する
キッチンリフォームの費用を安く抑えるためにはアウトレット品を利用するのもおすすめです。
「キッチンのアウトレット品とはどういうものなの?」
「アウトレット品って中古品のことじゃないの?」
そうお考えになる人も当然いるのではないでしょうか。
キッチンのアウトレット品は個人が仕様した中古品ということではなく、展示品や旧型モデルになっているものを指します。
本来の販売価格より割安で購入でき、うまく活用することでコストを抑えられます。ただしデメリットとしては、形状や商品に限りがあることです。形状によってはそもそも取り付けができない場合もありますし、追加工事が必要になってしまう可能性も。アウトレット品を使用する場合には正規品と比較して保証期間が短くなる傾向があることにも注意しましょう。
キッチン・台所のリフォーム工事前の注意点8個
キッチン周りのリフォームは注意するべき点がいくつかあります。この点を確認しておかないと、「こんなはずじゃなかった」なんてことにもなりかねません。
そこでキッチンリフォームの前に確認しておくべき注意点についてここでは紹介します。具体的には以下の点に注意しましょう。
・既存のキッチンのメリットや使い勝手をよく把握する
・家具や家電などのスペースを確保する
・優先順位をつける
・設備が本当に必要か検討する
・調理台やカウンターの高さを確認する
・他のスペースとの兼ね合いを考える
・見積もりの内容をよく確認する
・リフォーム業者の選び方に注意する
ではそれぞれの注意点については次で具体的に見ていきましょう。
①既存のキッチンのメリットや使い勝手をよく把握する
キッチンを選ぶときには既存のキッチンの状態をよく確認しておきましょう。
「今のキッチンはここが使いにくい!」
そんなところを見つけるのも重要ですが、見落としがちなのは今のキッチンの長所です。
・今のキッチンの形状で満足いっている点
・今のキッチンの不満点
まずは上記2つの側面から考え、デメリットをうまく消し、長所を残せるリフォームを意識しましょう。
その上でどのようなキッチンが良いのか、イメージするときにはできるだけ使っている状況を意識することが大切です。具体的には以下の点を意識しましょう。
・通路のスペースはどのくらい必要か
・動線で使いにくいところはないか
・調理スペースはどのくらい必要か
・コンセントは必要か
これらの点を検討しておくと、失敗が少なくなりますよ。
②家具や家電などのスペースを確保する
キッチンの使い勝手を意識するときには家具や家電の位置関係も検討しましょう。
具体的には以下のものがあります。
・冷蔵庫
・収納
・ゴミ箱
これらのものをどこに設置するか、あらかじめ考えておかないといざリフォームが完了したときに、「置く場所がない」と慌ててしまいます。キッチンリフォームを考えるときにはこれらのものの位置もあらかじめ考えておきましょう。
③優先順位をつける
キッチンリフォームでは優先順位をしっかりと考えておくと良いでしょう。キッチンリフォームでは魅力的な設備が多くあれもこれもと目移りしがちです。それらの欲しいものを全て採用するとあっという間に予算オーバーになってしまいます。
そんなときにあらかじめ優先順位を決めておくことで、以下のことがわかるようになりますよ。
・何を採用するべきか
・何を取り入れるべきではないのか
・グレードを下げて対応できるのか
これらのことを決めておくことで、予算を大幅に超えてしまった場合でも対応しやすくなります。
④設備が本当に必要か検討する
キッチンリフォームで陥りがちなのが、せっかく取り入れた設備を使わない事例です。
キッチン設備の中には食洗機やレンジがビルドインタイプで取り入れられているものもあります。これらの設備はスペースを小さく抑えられるのですが、費用が高くなるだけではなく、その後の修理費用も高額になりがちです。
これらの設備の導入を検討している場合には本当にその設備が必要か、失敗事例も含めて調べておくのがおすすめです。そうすれば、自分にその設備が本当に必要かどうか自ずと見えてきますよ。
⑤調理台やカウンターの高さを確認する
キッチンの調理台の高さはショールームで確認できるため、必ず確認しておきましょう。キッチンの高さは適切な高さでないと、使う人の腰などに負担をかけてしまいます。
最適な調理台の高さは以下の計算式で求められます。
身長(cm)÷2+5cm=最適なキッチンの高さ
キッチンを最も使う人の身長に合わせて高さを調整しておきましょう。スリッパなどの履物をしている場合には高さが変わることもありますし、あくまで目安のため、実際に確認しておいたほうが間違いありません。
⑥他のスペースとの兼ね合いを考える
キッチンのスペースと他のスペースとの兼ね合いを考えておきましょう。特に対面式キッチンはかなりスペースを取ってしまうため、その分リビングが狭くなってしまいます。
対面キッチンはおしゃれですし、使い勝手も悪くないですが、リビングが狭くなってトータルの生活環境が悪くなってしまうなんて事態は避けましょう。
特にI型やL型から対面キッチンにする場合には、実際にどのくらいキッチンが出るのか、リビングがどのくらい狭くなるのか、しっかりと確認しましょう。
⑦見積もりの内容をよく確認する
キッチンリフォームをお願いするときには見積もりの内容もしっかり確認しましょう。特にキッチンの一部を交換する場合、当然施工すると思っていたものが施行されていないために、見た目の印象が悪くなるという事例が少なからずあります。
見積もりを確認する際には以下のことを確認しましょう。
・どこまでが施工範囲なのか
・何を施工しないのか
これらは最低限確認しておくべき項目です。また、リフォームのプロであれば、見た目にどんな影響があるのかしっかり把握しているため、そうした点をあらかじめ指摘してくれる業者であれば安心感も違います。
⑧リフォーム業者の選び方に注意する
キッチンリフォームではリフォーム業者の選び方に注意しましょう。なぜなら、工事内容によっては別業者での対応になる事例もあるからです。
特にキッチンを専門にする業者などの場合、安価で施工できますが、それ以外の要素が関係するときには対応できないケースもあります。
・電気工事や水道・ガスの配管工事が必要になる
・間取り変更を伴う
上記の場合にはそれなりの建築知識や施工の知識が求められますので、そのような実績があるリフォームを持っている業者にお願いした方が失敗するリスクは少ないですよ。
まとめ
今回はキッチンリフォームにかかる費用の相場と、工事する前に注意するべき点について解説しました。キッチンリフォームはあらかじめ様々なことを想定して仕様を決定すれば、予算以内に費用を抑えられ、失敗するという可能性はそれほど高くありません。
まずは現状のキッチンの問題やメリットを洗い出し、どんなキッチンにしたいかその条件を洗い出すことから始めてみてください。